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【バス釣り】大潮は釣れる?釣れない?潮汐とブラックバスの関係を徹底解説!

釣りコラム

「バス釣りに行くなら大潮の日が良い」 一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?一方で、「淡水のバス釣りに潮なんて関係ないでしょ?」という声も多く聞かれます。

実際のところ、バス釣りと大潮にはどのような関係があるのでしょうか?

この記事では、長年多くのアングラーを悩ませてきた「バス釣りと潮汐」の問題に切り込みます。大潮が釣れると言われる理由、釣れないと言われる理由の両面から徹底解説し、あなたの釣行計画に役立つ情報をお届けします。

結論:バス釣りと大潮の関係は「ある」とも「ない」とも言える

いきなり曖昧な答えで申し訳ありません。しかし、これが最も誠実な答えだと考えています。なぜなら、バス釣りと大潮の関係は、科学的に明確な因果関係が証明されているわけではなく、多くのアングラーの経験則や仮説に基づいているからです。

重要なのは、「釣れる・釣れない」の二元論で考えるのではなく、大潮がフィールドに与える「変化」を理解し、それをどう釣りに活かすかという視点です。

この記事では、その「変化」の正体に迫っていきます。

そもそも「大潮」とは?潮の基本をおさらい

「大潮」について解説する前に、簡単に潮の満ち引きについておさらいしましょう。

潮の満ち引きは、主に月と太陽の引力によって海水が引っ張られることで起こります。

  • 大潮(おおしお): 月と太陽が直線上に並び、引力が最も強くなる時期。干満の差が最も大きくなります。
  • 小潮(こしお): 月と太陽が直角の位置関係になり、引力が打ち消し合う時期。干満の差が最も小さくなります。
  • 中潮(なかしお): 大潮と小潮の間の期間。
  • 長潮(ながしお): 満月・新月の約1週間後。潮の動きが緩慢になります。
  • 若潮(わかしお): 長潮の翌日。再び潮が動き始める日。

一般的に、魚の活性が上がると言われるのは、潮が大きく動く大潮や中潮のタイミングです。

バス釣りで「大潮は釣れる」と言われる3つの理由

では、なぜ淡水であるバス釣りに大潮が関係すると言われるのでしょうか。主に3つの仮説が考えられます。

理由1:ベイトフィッシュの活性が上がる説

これが最も有力な説です。大潮の日は、月の引力による気圧の変化などが起こり、それが水中のプランクトンや微生物の動きを活発にさせると言われています。

  1. プランクトンが活発に動く
  2. それを捕食する小魚(ベイトフィッシュ)の活性が上がる
  3. ベイトフィッシュを捕食するブラックバスの活性も上がる

この食物連鎖の連動により、結果的にバスが口を使いやすくなるという考え方です。特に、水の流れが発生しやすいリザーバーのインレット(流れ込み)や河川では、この傾向が顕著に現れることがあります。

理由2:ブラックバス自身の活性が上がる説

魚も地球上の生物である以上、月の引力の影響を少なからず受けているという説です。人間も月の満ち欠けによって体調や気分が左右されることがあるように、バスも本能的な捕食スイッチが大潮によって入りやすくなるのではないか、と考えられています。

特に、満月の夜光が水中に差し込む大潮の夜は、バスの視界が確保され、夜間の捕食活動が活発になるという話も有名です。

理由3:水位の変動がバスのポジションを変える説

この説は、特に潮の干満の影響を受ける河川の下流域や、霞ヶ浦水系のような感潮域で当てはまります。

  • 満潮時: 水位が上がり、今まで攻められなかったシャローカバー(アシ、ブッシュなど)にバスが差してくる。
  • 干潮時: 水位が下がり、バスが身を寄せる場所が限られるため、沖のブレイクやストラクチャーにバスが集中し、狙いどころが絞りやすくなる。

このように、潮の動きによる水位の変動が、バスの居場所を特定する大きなヒントになります。

一方で「大潮は釣れない・関係ない」と言われる理由

もちろん、大潮に対して否定的な意見も存在します。その理由も見ていきましょう。

理由1:そもそも淡水だから(直接的な)潮の動きはない

最も根本的な反論です。海の潮の満ち引きは、あくまで海水の移動です。内陸のダム湖や野池には、当然ながら直接的な潮の流れは発生しません。そのため、「関係ない」と考えるアングラーが多いのも事実です。

理由2:流れの変化が急すぎて、逆にタフになる説

大潮は潮の動き(=カレントや水位の変化)が最も大きい日です。その急激な環境変化をバスが嫌い、逆にストラクチャーに身を潜めてしまい、口を使いにくくなるという説です。

バスは本来、流れが強すぎない、程よくヨレが発生するような場所を好みます。変化が極端すぎると、かえってマイナスに働く可能性も考えられます。

理由3:潮よりも影響の大きい要因がある

バスの活性を左右する要因は、潮汐だけではありません。

  • 天候(晴れ、曇り、雨、風)
  • 水温(適水温かどうか、水温の急変)
  • 気圧(急な低下はチャンス)
  • シーズナルパターン(季節ごとの行動)
  • 人的プレッシャー

これらの要因の方が、潮汐よりも釣果に与える影響が大きいと感じるアングラーは非常に多いです。大潮でも、真夏のドピーカン無風では、バスの活性は上がりきらないでしょう。

【結論】大潮を釣果に繋げるための思考法

では、私たちは大潮とどう向き合えば良いのでしょうか。重要なのは、以下の3つのポイントです。

  1. 「時合」を意識する 海釣りでは常識ですが、潮が動き出す**「満潮・干潮の前後1〜2時間」**は、最も魚の活性が上がると言われる「時合」です。バス釣りでも、この潮が動くタイミングを意識することで、釣果に繋がる可能性があります。タイドグラフアプリなどを活用し、この時間帯に集中して釣りを展開してみましょう。

  2. フィールドタイプ別に考える

    • 感潮域の河川・湖: 必須でタイドグラフを確認しましょう。水位の増減でどこが狙い目になるかを予測することが釣果への近道です。
    • リザーバー・ダム湖: インレットや岬周りなど、湖流が生まれやすい場所を重点的にチェック。大潮の日は、普段よりも流れが効いている可能性があります。
    • 野池: 直接的な影響は少ないですが、「大潮だからベイトが動くかも」という仮説のもと、小魚が集まりやすい場所(風下、シェードなど)を観察してみましょう。
  3. 最高のプラシーボ効果として活用する 「大潮だから釣れるはずだ!」というポジティブな思い込みは、決して馬鹿にできません。その気持ちが集中力やモチベーションを高め、ルアーを投げ続ける原動力になります。結果的に、一匹との出会いを引き寄せることに繋がるのです。

まとめ:大潮は「状況変化のスイッチ」と捉えよう!

バス釣りと大潮の関係について、断定的なことは言えません。しかし、**「大潮が何かしらの変化をフィールドにもたらす可能性がある」**ということは、多くの経験則が示しています。

「大潮=釣れる」と短絡的に考えるのではなく、大潮という変化のスイッチをきっかけに、バスの活性やポジションがどう変わるのかを予測し、観察する。それこそが、バス釣りの奥深さであり、醍醐味ではないでしょうか。

次の釣行、ぜひタイドグラフをチェックして、自分なりの「大潮パターン」を探してみてください!

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